2024年6月16日 説教テーマ「赦されない罪」

しかし聖霊を冒瀆する者は、だれも永遠に赦されず、永遠の罪に定められます。 マルコの福音書3章29節 地上に罪人がいる限り、神の国の福音を宣べ伝える者に休みはありません。イエスと弟子 たちの置かれた状況からそのことを教えられます。イエスの群衆に対する見方は「羊飼いの いない羊の群れのように、弱り果てて倒れてい」る状態ですから(マタイ 9:35,36)、放って おくことはできないのです。人を死に至るまで弱らせているのは罪です。また弱り果てている 人が救われないように、傍らで働いているのがサタンと悪霊です。人が罪から救われることと 悪霊の問題は、切り離して考えることはできません。 さて、福音を宣べ伝え、神の奇蹟のわざを行うイエスを「おかしくなった」と見る人たちと、 益々イエスに従う人たちとがいます。イエスの身内の者たちは残念ながら前者です。エルサレ ムの律法学者たちは、イエスが悪霊どものかしらによって悪霊を追い出していると見ました。 それはイエスに対する妬みから、イエスを陥れるための愚かな動機から出たことでしょう。その 彼らに対してイエスは、サタンがサタンを追い出すという内輪もめの理屈はおかしいと反論 しました。イエスがおかしくなったのではなく、悪霊の働きによっておかしくなっている人たちを イエスが救おうとされているのです。イエスによって悪霊が追い出されている事実は、神の 国の支配が確実に来ていることのしるしです。イエスはユニークにも強盗のたとえを話されま した。「まず強い者(サタン)を縛り上げなければ、だれも、強い者の家(サタンに支配されてい る罪人)に入って、家財を略奪することはできません。縛り上げれば、その家を略奪できます。」 略奪者はイエスです。まさに、イエスとサタンとの全面戦争です。このような神の救いの計画に ついて「サタンの力によって追い出している」と言う指導者たちに対して、イエスは赦されない 罪について告げます。神を冒瀆することばを言っても赦されるのですが、「聖霊を冒瀆する者」 すなわち、神そのものを直接冒瀆すること、 神の実存に反逆することは赦されないのです。 それは意識的であり、継続的です。それは 「神などいない」「神を信じないほうが良かった」 ということばの冒瀆とは違うのです。彼らは 「私には赦されない罪があるのでは?」などと は決して考えません。