2013年1月27日 使徒の働きーキリストを証するとはー

あなたはその方のために、すべての人に対して、あなたの見たこと、聞いたことの証人とされるのですから。
                    

使徒22:15

講解説教76
使徒の働き22:11-21

 キリストを信じることができる決定的な要因はキリストに会うことです。それには聖書の正しい知識がなければいけません。その上で主と会うのです。キリストの迫害者だったパウロが救われ、キリストを証する側に転じましたが、正しい知識だけでは証などできず、キリストに直接会った者として、確かな根拠の上に証することが可能となるのです。これは知性的な部分を否定して いるのではありません。ただ知的な部分に片寄った伝え方だと伝えるべきものが伝わらないのです。

 キリストと実際に会ったという霊的なものに基づいた聖書の正しい知識なら、必ずキリストを証することができます。14節のことばは重要です。「…知らせ、見させ、聞かせ…とお定めに」と、特に「見させ」は「義なる(イエス)を見させ」とイエスに会わせることの重要性が語られています。なぜ神はパウロにそのようにお定めになったのでしょうか?答えは一つ、「あなたの見たこと、聞いたことの証人」(15節)とさせるためです。

 誘惑者であるサタンはこの真理を知っています。ですから知的な部分だけでキリストを知り、考えさせようと誘惑してきます。そのために、なんでも罪を犯させ、霊的な部分を鈍らせるように働きます。この状態でだれかに証をしても、その人は「言っていることはわかるけれど」で止まってしまい、最も重要なキリストそのものは伝わらないのです。人には肉体とたましい(心:知性、感情、意志)と霊が備わっています(Ⅰテサロニケ5:23)。そのうちのどれかではなく、すべてを使ってキリストを証するのです。