2013年12月1日 エペソ人への手紙 ‐すべての聖徒とともに‐

すべての聖徒とともに、その広さ、長さ、高さ、深さがどれほどであるかを理解する力を持つようになり、人知をはるかに越えたキリストの愛を知ることができますように…。
エペソ3:18、19b


講解説教No.19
エペソ3章17―19節

 キリストが心のうちに定住してくださると、愛に根ざした生活をするようになり、キリストの愛を知ることができるようになります。生活の方法や手段を上手くしても、見えない根っこ或いは基礎の部分がしっかりしていないと、いつもぐらついた生活を送ることになってしまいます。

 パウロはエペソの諸教会にキリストの愛を強調して教えているのは、異邦人教会の中に比較的教養のある人たちがいたからです。その人たちがどうしても知識だけに傾いてしまい、人を批判したりと、不一致をもたらしたようです。愛に根ざした具体的な生活は、「すべての聖徒とともに」キリストの愛を共有する生活であると教えています。兄姉との交わりである教会生活でこそキリストの愛を知ることができるのです。

 十二弟子が愛に根ざした生活をし、キリストの愛を知ることができた機会を調べてみると、彼らが個別にいるときではなく、いっしょにいるときであることがわかります。お互いの主張を言い合っている時(ヨハネ13:3-)であるとか、いっしょの食事の席上であったりと。キリストの愛を個別に知ったり体験することはできますがそれは断片的なものにしか過ぎません。教会という共同体でこそ、人知を超えたキリストの愛を知ることができるのです。それを可能にしている兄姉たちが教会に集っていることは感謝なことなのです。教会生活をしていると誤解や食い違いが生じることがあります。しかしその場所が、兄姉とともにキリストの愛を知る機会となることを、聖書から確認してください。教会以外でキリストの愛を知ることのできる場所はありません。こうして、私たち教会は向かうべきところである「神ご自身の満ち満ちたさま」つまり、教会はキリストに似ていくのです。必ず聖書のとおりになりますから、この願いをしっかり持ち、教会生活を大切にしましょう。