私たちは、あなたがたに、私たちの主イエス・キリストの力と来臨とを知らせましたが、それは、うまく考え出した作り話に従ったのではありません。この私たちは、キリストの威光の目撃者なのです。
Ⅱペテロ1:16
講解説教No.8
Ⅱペテロ1章16—18節
クリスチャンたちが偽教師によって惑わされている問題について、ペテロはここで、聖書がいかに信頼に値するものであることを教えます。まず偽教師たちの教えと聖書の教えを比較し違いを示します。「うまく考え出した作り話」が彼らの教えです。「キリストの来臨の約束」(3:4)はないと教えます。彼らの目的は、クリスチャンを真理から遠ざけること、信仰の成長を妨げることです。私たちは真理のことばに従おうと当然のように日々励むのですが、当然のことが当然でなくなっている中で生活しています(Ⅱテモテ4:3,4)。悪い時代だからこそ、みことばを宣べ伝え続けなければなりません(Ⅱテモテ4:2)。次にペテロは、再臨を否定する教えに対して、「主イエスキリストの力と来臨」ということばを使って聖書の教えがどうかということを教えます。その強調点は「事実である」ということです。キリストの御姿が変わった、あの変貌の山の出来事(マタイ17:1-9)により、神としてのキリストを見たと証言します(16)。さらにそこで神としてのキリストを喜び、満足される栄光の神の御声を聞いたと証言します(17)。さらにまた、御姿が変わった偉大な神であられるキリストがその場にともにおられたと証言します(18)。しかも、この変貌の山での出来事は、キリストが全知を治めるために再臨することを前もって示したものでした。再臨される時の御姿を、山上で少し見させてもらったのです。このように、彼らは見たこと、聞いたことを証言しないわけには行きません。私たちもキリストの威光の目撃者です。その方に会い、深くかかわったからこそ、キリストに似るように生活が変えられているのです。そうであるなら、信頼に十分値するこの聖書とキリストの証言者として証しして行きましょう。偽りの教えが今以上にはびこって来るので、私たちの証言は貴重です。