2019年5月5日 コリント人への手紙第一 -同じ心、同じ判断-

さて、兄弟たち。私は、私たちの主イエス・キリストの御名によって、あなたがたにお願いします。どうか、みなが一致して、仲間割れすることなく、同じ心、同じ判断を完全に保ってください。
Ⅰコリント1:10


講解説教 №8
Ⅰコリント1章10節


10節には一致への懇願が4つ記されています。(1)「一致すること」 これは神の前における一致です。初代教会は「心を一つにして宮に集ま」っていました。彼らは神を崇めること、神を礼拝し喜ぶことにおいて心一つになっていました。神の栄光を現すことを目的とした集まりでした。(2)仲間割れしないこと 教会が分裂する原因は二つあります。第一に霊的未熟さです。問題は未熟さそのものよりも、未熟な人たちが、教会の中で好き嫌いが明確になっていくなど、そういう声を上げると、同調する人たちが出始めることが問題です。第二に、思い通りにしたいという自分中心の罪です。せっかく与えられた賜物もこの罪により、互いに競い合うものとしかなりません。私たちは自分中心から神に喜ばれる生き方へと変えられました。ですから、教会においても他の兄弟の益のために奉仕する者へと変えられているのです。(3)同じ心 パウロは同じ心を…完全に保ってくださいとお願いしています。これは「正しい状態に戻す」という意味があり、パウロはコリントの兄姉たちが主のみこころに従いたいという思いに戻ってほしいことを願っているのです。(4)同じ判断 これは何が神の前に正しいのか、何が喜ばれるのかを見極めて判断して行くことです。大切なのは、判断材料が聖書のことばであるということです。一つの課題に対して、「自分がどう思うのか、経験からどう言えるのか?」と言うことではありません。聖書が何を言っているのかという所に立つのです。それが同じ判断です。
一致してくださいとの懇願は、神から与えられた救いに基づいて必ずできるからお願いしているのです。私たちの教会も聖書に忠実に従って一致して行きたいと願います。