2021年8月15日 説教テーマ すべてはあなたがたを築き上げるため

…しかし、私たちは神の御前で、キリストにあって語っているのです。愛する人たち。すべては、あなたがたを築き上げるためなのです。    Ⅱコリント12:19後半 コリント人への手紙第二講解説教№33 Ⅱコリント12章11-21節 11章16節以降、パウロは自らを誇って来ましたが、ここで、本当は無理に誇っていたこと、コリントの兄姉たちから推薦してもらい、パウロが使徒であることを擁護してほしかったと、正直な思いを述べました11-13)。それらを伝えた上で、パウロは三度目の訪問に行く用意が出来ていることを伝えました(14)。パウロを誤解している兄姉たちは、献金を受け取らないことを使徒らしくないと言い、教会を欺いていると非難します。しかしパウロは三度目に訪れるときにも負担はかけず献金を受け取りません。悪評されてもそうするのは、自分ではなく彼らを主体に見ているからです。パウロが求めているものは、「あなたがた自身」であり(14)、自分の使徒たることではなく「あなたがたのたましいのため」に仕えていることです(15)。兄姉たちに、言い訳を言っていると受け取られることを承知しつつ、「しかし私たちは神の御前に、キリストにあって語っている」(19)と、主のみこころを語っていることを告げます。パウロの語ることが主のみこころと確信できるのは、パウロの目指すところが「すべては、あなたがたを築き上げるため」であるからです。この言葉は、教会を神の家として建て上げることを意味しています。これは地上の教会に求められている主のみこころであり、パウロが極めて重要視していたものです。礼拝において賛美をし、メッセージが語られ、解き明かされることも、教会を築き上げるために行われます(Ⅰコリント14:26)。奉仕や伝道を行うこともそうです。教会を築き上げるために大切なことは、互いに信頼し合っていくことです。教会はひとりで築き上げることはできません。多くの部分が組み合わさって建て上げられて行きます。ですからパウロは兄姉との信頼を回復するために尽力しているのです。もう一点は、築き上げるのを妨げるものを取り除くことです。パウロが恐れていることとして、まだコリント教会に争い、ねたみ、憤り…」などを挙げています。真の使徒であるにもかかわらず、軽蔑され続けたパウロこそ、兄姉たちに怒りをぶつけたいところですが、そうはしませんでした。主のみこころを損ねることを知っていたからです。私たちも、教会を築き上げるために、主にあって信頼し合い、また、妨げている罪があったら主に告白しようではありませんか。