2023年7月23日 献堂感謝記念礼拝「すべてはあなたのもの」

私たちの神、主よ。あなたの聖なる御名のために宮を建てようと私たちが準備したこの多くのものすべては、あなたの御手から出たものであり、すべてはあなたのものです。 Ⅰ歴代誌29:16 歴代誌第一29章1―16節  歴代誌は神殿(神の宮)を建てるというテーマのもとに書かれているものです。29章はクライマックスの部分で、神殿を建てるという父ダビデの思いを息子ソロモンが実現するということが公にされています。ここから何を汲み取らなければならないかというと、神殿建設そのものではありません。実際建造されていきますが、それは写しに過ぎません。写しの本体が重要です。本体とは、神が天地において主の家を建てるという壮大なヴィジョンのことです。そのヴィジョンの内容は、天地創造にはじまり、人間の堕落とその救いのご計画、救いの具体的な行動としてのキリストの十字架と葬りと復活があり、キリストの再臨があり、キリストが地上において王となる千年王国があり、そして新しい天と新しい地があります。神の聖なる御名の全貌が主の家を建てるということです。29章には二つの大切なことが記されています。一つは地上的現実として、自ら進んでささげることです。ダビデは神殿建造のために全力を尽くしました。自分自身の財産も投入し、「直ぐな心で」「自ら進んで」(17)、他のだれにも勝って率先してささげました。この神殿に現わされることは、天地における主の家です。そのご計画の中に欠かすことのできないものとして、キリストの十字架と復活があります。地上において御父に徹して従われたキリストのお姿に「キリストは自ら、十字架の上で、私たちの罪をその身に負われた」(Ⅰペテロ2:24)とあります。これが本体ですが、その写しが神殿建造のためにダビデが自ら進んでささげている姿なのです。ダビデが全力を尽くして神殿建造に喜んでささげることが出来るのは、神殿建造に見る本来の神の家を建て上げることを喜んでいるからです。確かに彼は詩篇で、「私のいのちの日の限り、主の家に住むことを」一番の願いとしています(詩篇 27:4)。神の喜んでおられることと、ダビデの喜びが一つとなって共有しているのがわかります。会堂を建て上げる事業に携わるということは、永遠の御国である神の家建設に携わるということです。 ダビデは壮大な神の家建設に携わることを喜んでいたら、一つのことに気づかされました。「すべては神の御手から出たもの」ということです。自ら進んでささげたとしても、それさえ神の御手から出たものだという、神の統治概念です。私たちも共有したいものです。