2023年8月6日 説教テーマ「恐れるべき方を恐れよ」

すべての人に対して義務を果たしなさい。税金を納めるべき人には税金を納め、関税を納めるべき人には、関税を納め、恐れるべき人を恐れ、敬うべき人を敬いなさい。 ローマ13:7 ローマ人への手紙13章4―7節 神によらない権威はない故に、信仰者は上に立つ権威(国家権力)に従います。その権威、権力は、国の秩序を保つために、悪を罰するために神のしもべとして行使します。信仰者が従う場合、権威を恐れつつ従うことのほかに、良心のためにも従います。不正な暴力的な力に従ったら良心に反します。その場合、どうしたら良いのでしょう?聖書は「人に従うより、神に従うべきです」と教えます(使徒 5:29)福音を宣べ伝えていた使徒たちが、ユダヤ議会のねたみから不当に逮捕された時のことばです。「あの名によって教えてはならないと」との命令に従ったら、神のご意志と公義に真っ向から反対するものになります。ですから、その場合、神に従うがゆえに、彼らの命令には背くのです。税金も同じ理由で納めます。私たちは警察や消防の保護を受けて、治安のよい社会に住むことが出来ます。彼らがその務めに専念しているからです。ですから、良心のためにも税を納めるのです。聖書は、「すべての人に対して義務を果たしなさい」と教えます。それは税を返すとも訳すことのできる言葉です。また、いやいや納めるのではなく、恐れ敬いつつ納めるのです。たとえその人たちの個人生活を敬うことができない状況があったとしてもです。しかし、本当に恐れるべき存在は神です。天と地とそこに満ちるすべてのものを作られたお方を恐れるべきです。人にいのちを与えることも、取り去ることもできるお方を恐れるべきです。国家権力を支配し、それを立てることも倒すこともできるお方を恐れるべきです。神の意志に反して行っていることが多々あったとしても、ご自分の救いのご計画が変更になることも、とん挫することもなく、ご計画を実現に導く神を恐れるべきなのです。今後無理な要求が国から来るかもしれません。しかし、私たちはこの世の不安定な状況に左右されることなく、神を畏れつつ対処します。これが福音に基づく実践であり、極めて現実的な信仰者の生き方です。また、神に従うことを選び、国の命令を退ける時が来るかもしれません。迫害につながる可能性があったとしても、信仰者は喜んでいるべきです。なぜなら、地上で事は終わらず、必ずキリストの栄光が現れる再臨の時が来るからです。その時には、死に勝利をするのですから、益々勝利を与えてくださる神に従えばよいのです。このような御国のアイデンティティをもって生活していきましょう。