2023年11月26日 説教テーマ「迫り来るさばき」

見よ。主は御住まいを出、降りて来て、地の高い所を踏まれる。 ミカ1:3 ミカ書1章、2章 預言者ミカは、自分の出身の南ユダ王国の人々に、北イスラエル王国が滅亡するという神のさばきを語ります。さばきの第一の理由は偶像礼拝です(1:7)。後に滅亡する南王国ユダもバアル崇拝という偶像礼拝が行われていました。造られた神々を拝むことは、生けるまことの神に対する霊的姦淫です。さばきの第二の理由は「貪欲」です。2章2節に「畑」と出て来るように、当時のイスラエルは農業社会でした。これは比較的貧富の差のない社会です。ところが力のある人たち(指導者)が富を蓄積するようになります。力のない貧しい人たちから土地を買い集め、彼らは益々裕福に。弱い立場の人たちは益々貧しくなりました。神は土地に関して、「…土地はわたしのものである。あなたがたは、わたしのもとに在住している寄留者だからである。」(レビ25:23)と仰せられていました。土地とはイスラエルの民がエジプトから救い出されて後、荒野の生活を経て、神が与えると約束されていた相続地のことです。寄留者ですから、その土地においては仮住まいです。その土地をだれかの欲のために奪うことを神はお赦しになりません。そのために買戻しの権利を定められました。誰かが貧しくなって土地を手放さざるを得なくなったとき、その人の身内が買い戻すというものです。元の土地主の名を失わせないためです。しかも50年経過したら、どのような状況であっても元の土地主に、その土地のすべて戻すことが定められているのです。その土地(相続地)は、民がエジプトから救い出されたこと、民が神のものとされたことを表すものなのです。その相続地に救いと恵みを見るのです。その大切な土地を貧しい人たちからゆすり取った力のある人たちがさばかれるのは当然です。「あなたの所有物がみな豊かになって、あなたの心が高ぶり、あなたの神、主を忘れることがないように」(申命記8:13,14)欲の罪は強いです。簡単に主と主の救いの恵みを忘れてしまうことが出来てしまうのです。神のさばきが語られたら、将来への希望も語られます。それらはセットだからです。それらは救いの裏と表です。神のさばきのない救いは救いではなく、救いのない神のさばきもさばきではありません。2章12,13節は今現在よりも未来の預言です。民を一つに集めることは確実です。「打ち破る者、王が彼らの前を、主イエスキリストが彼らの先頭を進むからです。」