2013年11月3日 エペソ人への手紙 -もっと信じよう、神の恵みを- 

すべての聖徒たちのうちで一番小さな私に、この恵みが与えられたのは、私がキリストの測りがたい富を異邦人に宣べ伝え、
エペソ3:8


講解説教No.18
エペソ3章1―13節

 パウロの務めは「神の恵みによるパウロの務め」とあるように、パウロが恵みに支配され、恵みによって生き、恵みに基づく考えをして、恵みに満ちるようにすることです。終始一貫恵みの世界があることを知らせているのです。異邦人に福音を宣べ伝えるパウロに、ユダヤ人がいきり立ったのは、根本的に神の恵みが原因でした。神がユダヤ人を選ばれたのは恵みによることですが、当人たちはそうは受け取らず、選ばれし理由は我にあり!とごう慢になりました。彼らはユダヤ人として生きるために、自分が行なうことのできる一定の枠組みを設けました。それから外れている者を排除し、受け入れませんでした。異邦人に神の救いを伝えるなどもってのほかでした。人はみな、恵みに対して拒否反応を示します。自分が理解し、納得のできる、或いは自分の力で行うことのできる世界で生きていたい、そこから外れたところにまで御手を伸ばす神の気前良さに、腹を立てるのです。

 この神の恵みは人が考えつくものではなく、神からの啓示によって知らされました。とても大切な真理なので、最初神はそれを秘めた計画(奥義)とされました。時が満ちたときに明らかにされ、キリストにあってユダヤ人も異邦人もともに共同相続者となり、一つとなりました。その時隔ての壁を打ち壊してくださっただけではなく、ユダヤ人も異邦人もキリストにあって全く新しい人に作り上げてくださいました。「…奥義とは、あなたがたの中におられるキリスト…」(コロサイ1:27)あなたは自分がキリストから離れていると感じることがありますか?自分で一定の決まりを設けて、それに達すると満足し、できなければ落ち込むということはないですか?その考えは恵みではありません。もうキリストから離れているものではなく、キリストのうちにすっぽり入れられている者なのです。神の恵みをもっと信じるべきです。