2013年5月26日 エペソ人への手紙 -永遠の選び-


すなわち、神は私たちを世界の基の置かれる前からキリストのうちに選び、御前で聖く、傷のない者にしようとされました。
エペソ1:4

講解説教No.1
エペソ1章3、4節

 「神はキリストにあって、天にあるすべての霊的祝福をもって私たちを祝福してくださいました。」この祝福は肉の五感で見ることのできないものです。しかし、神をほめたたえる人には見ることができるのです。

 パウロが挙げた霊的祝福の一つは神の選びです。私たちを世界が創造される前から選んでいたと。まだ時間も造られるまえのこと、つまり、時間を超越した永遠において選んでくださっていたというのです。これは、私たちにもたらされる救いと祝福が、私たちの功績や善い行いは一切関係ないということです。また、逆に私たちが罪深いから選ばれない、ということでもありません。私たちのうちに選ばれる理由はなく、神にだけあります。このことは神の救いが確かなものであることも教えています。

 もう一つ重要なことは、私たちのために選びがあるのではないということです。この選びは神ご自身のためにあるのです。「しかし神は、知恵ある者をはずかしめるために、この世の愚かな者を選び、強い者をはずかしめるために、この世の弱い者を選ばれたのです。」(Ⅰコリント1:27)選ばれるべき功績がないのですから、選ばれた私たちは偉くないし、誇ることもできません。本来、弱い者、愚かな者を選びません。神はなんら価値のない私たちを選んでくださいました。これは自分自身を見つめても選ばれた理由など一つも出てきません。その理由は神のうちに一つ、私たちを愛してくださっておられるから。これしか見当たりません。これは私たちが心から信じるほかない事柄です。選びの祝福、その理由を自分のうちに見つけることをしないでください。神にだけその理由があります。そうであれば、選ばれた人がいるなら、選ばれない人がいるという神を越えた愚かな考えを持たないはずです。