2014年1月19日 エペソ人への手紙 ー成長を遂げる教会ー

キリストによって、からだ全体は、一つ一つの部分がその力量にふさわしく働く力により、また、備えられたあらゆる結び目によって、しっかりと組み合わされ、結び合わされ、成長して、愛のうちに建てられるのです。            
エペソ4:16


講解説教No.24
エペソ4章16節

 教会の成長は他の組織体の成長とは大きく異なり、極めて霊的なものです。 ですから、効果的な方法があったとしても世俗的な成長論では主が望まれるようには成長しません。教会は「からだ全体」が成長してきます。教会員ひとりひとりが成長しないと、教会の成長は望めないでしょう。しかし、一人ひとりの成長の寄せ算がからだ全体の成長ではありません。そうであったら教会は人一生の間の成長度合いを代々くり返すだけとなります。個々の成長とは別に、全体としてキリストの満ち満ちた身たけ目ざして教会は成長していくのです。この成長を遂げていく教会は世代交代が大きな問題とはならないでしょう。この教会成長に必要なことは、「その力量にふさわしく働く」ことです。これは皆違った役割をもっているということに加え、その与えられた賜物の分に応じて働くことがおしえられています。力のある人はその分に応じて、力のない人はその分に応じて働くのです。キリストのからだを構成している「違い」を批判したり、或いは自分を責めたりしません。お互いが喜ぶためにキリストは「備えられた…結び目」を用意してくださいます。それは助け役です。かしらであるキリストのおしえを、皆が行うことができるように結び目が助ける働きをするのです。エルサレム教会で言えば、7人の仕える奉仕者(使徒:6:3)であり、エペソの諸教会で言えば「長老たち」(使徒20:17)に適用することができるでしょう。教会は主のおしえに従った秩序だった組織体と役割が機能することによって成長します。

 ひとりひとりの部分がその力量に応じて働くこと、組み合わさること、その助けとしての役割があること、そのすべてが愛によって行なわれる本来愛のない私たちですが、かしらなるキリストにつながっていることで愛が実践されます。つまり教会は「キリストによって」建てられていくのです。組織体が機能するから成長するのではありません。個々の成長のおかげでもありません。我らの主だけに栄光があるように。