2015年1月25日 ルカの福音書 -あなたの罪は赦された-

人の子が地上で罪を赦す権威を持っていることを、あなたがたに悟らせるために。」と言って、中風の人に、「あなたに命じる。起きなさい。寝床をたたんで、家に帰りなさい。」と言われた。
ルカ5:24


講解説教No.19
ルカ5章17-26節


 癒されたくて連れて来られた病人に「あなたの病はいやされた」とは言わず、「あなたの罪は赦されました」とイエスが言われたのは、いやされることがイエスの第一の目的ではなかったからです。ツァラアトをいやされた人のおかげで、うわさは広がり、病気を直してもらいたい人たちが集まって来ました。イエスはこれを望まずひとり荒野に退き祈りをささげました。またイエスはいやした人に「だれにも話してはいけない」と今後の彼の社会復帰のために、或いはイエスの今後の宣教の誤解が生じないために命じられました。罪の赦しの宣言をされた目的は、ご自身がまことの神の御子であることを明らかにするためです。神のほか誰も罪を赦すことはできません。万物の創造者、いのちの神、人を造られた方に逆らい、まことの神を神としない大罪を犯したのが人間です。罪の報いとしての死はひとりも免れることはできません。そのような人間に対してイエスは「友よ。あなたの罪は赦された」と宣言されたのです。その罪に対して目をつぶられたのでも、帳消しにされたのでもありません。御子イエスが私たちの罪のいっさいを十字架で負われたために、私たちは罪のない者とみなされたのです。この方だけが人の罪を赦すことができます。人をいやすという手段をもってそれを示されました。罪の赦しは、神のさばきを免れただけでなく、神との平和を保つことが可能となりました(ローマ5:1)クリスチャンがどんな時にも平安でいられるのはこのためです。また罪の赦しは永遠のいのちの望みを抱いて生活することができるようになります。病だった人が「寝床」中心の生活をたたみ、永遠のいのちの望みに基づく、全く新しい生活が始まりました。私たちもそうです。神をあがめずにはいられません。