2015年9月6日 ルカの福音書 -彼(イエス)の言うことを聞きなさい-

すると雲の中から、「これは、わたしの愛する子、わたしの選んだ者である。彼の言うことを聞きなさい。」と言う声がした。

ルカ9:35


講解説教No.45
ルカ9章28-36節

 イエスは弟子たちがイエスを「神のキリスト」と告白してから、ご自分の職務としての受難(十字架と葬りと復活)を弟子たちに教え始められました。神であられるお方が人となられ、苦しみ卑しめられることによって人間を罪からお救いになること、死者の中から最初によみがえられて、罪に勝利されたことによって、信じる私たちも、罪の勝利と永遠のいのちが与えられました。十字架なくして栄光はないのです。イエスに対して神、王としてのイメージは強く持っていましたが、受難のイメージを全く持っていないのが弟子たちでした。それを正しく確認させるのが変貌の山と呼ばれる今回の機会でした。祈りのうちにイエスのご様子が変わり、着ているものが白く光輝いて見えたのは、イエスのご人格とご性質とが神の栄光そのものだったからです。また、モーセとエリヤが現れて、イエスと「エルサレムで遂げようとしておられるご最期について(十字架)」話し合われたことも、弟子たちは聞きました。8日前、ペテロはイエスが殺されるなど、「そんなことが、起こるはずはない」(マタイ16:22)と断言していました。ところが、このイエスの栄光の輝きと「ご最期」の話題を見聞きしたペテロが発した言葉は「すばらしい」でした。実に頼りない確信の抱き方です。私たちは人に対しても「あの人はこういう人だ」と思い込みや偏見によって間違った確信を持つことがありますが、ましてイエスキリストとなればなおさらのことです。私たちの判断、確信は頼りないということをまず知るべきです。ではどうしたら良いのでしょう?答えは「彼の言うことを聞きなさい」です。イエスの苦難の意義を理解出来なかったとしても、イエスこそ神の御子であって、救い主として選ばれたお方なのですから、イエスのみことばに耳を傾け、それを信じなさい!というのが父なる神の命令です。ペテロはこの経験によって信仰が強められました。Ⅱペテロ1:16-18を確認しておいてください。彼の言うことを聞く…、今私たちはそれをすべて聖書によって可能です。しっかり主イエスキリストの言うことを聞きましょう。