2015年10月18日 ルカの福音書 あなたの名が天に書き記されていることを喜べ

だがしかし、悪霊どもがあなたがたに服従するからといって、喜んではなりません。ただあなたがたの名が天に書きしるされていることを喜びなさい。
ルカ10:20


講解説教No.51
ルカ10章17-24節

 イエスが弟子たちの前で喜びあふれている姿を見せるのは珍しいことです。何を喜んでいるかというと、弟子たちのことを喜んでいます。彼らが神から特別なお取り扱いを受けていることを喜んでいます。「彼らの名が天に書き記されている」すなわち天国の一員であることを主は喜んでおられるのです。ところが弟子たちが喜んだことは違うところにありました。彼らは悪霊が自分たちに屈服したことを喜びました。自分のうちにある特別な力で成功したかのような喜びようです。それは間違いです。敵のあらゆる力に勝つ権威と力はイエスキリストから与えられたはずです。悪霊は弟子たちに従ったのではなく、イエスの権威に従ったのです。誰かに証することができたり、伝道して救いに導くことができると、自分の功績のように喜ぶことがキリスト者のうちにあるということを知っていなければなりません。そうではなくて、私たちは主イエスの命じられるまま福音を宣べ伝えるだけで、神の支配が悪霊にまで及ぶ偉大なことが起こるのです。それは私たちがイエスの命じられたことを幼子のように聞いて、行った結果生じたことなのです。幼子、神がおられなければ何もできない無力な者をいいます。しかしこの者こそ御国に入ることができる者であり、神から大事なことを示される者です。世の知者たちには知らせません。神の幼子たちは旧約聖書の預言者や神に仕えた王たちよりも、神の近くにいます。この幼子たちによって、神のことばが広められ、神の支配が確かに広がっていくのです。かつての信仰者が望んでも見ることの出来なった神の支配の中に、幼子である私たちは入れられているのです。イエスはその人を見て大喜びです。私たちも天に名が記されていること(御国の一員)、神の支配の中にあることを喜びましょう。