2018年5月13日 ペテロの手紙第一 -神の恵みの良い管理者として-

それぞれが賜物を受けているのですから、神のさまざまな恵みの良い管理者として、その賜物を用いて、互いに仕え合いなさい。             
Ⅰペテロ4:10


講解説教No.23
Ⅰペテロ4章9~11節

 教会において互いに熱心に愛し合うことは、相手の欠点や失敗をゆるすことだと申し上げました。ゆるしていることの現れの一つとして、ペテロは「つぶやかず、互いに親切にもてなし合う」ことを教えました。当時は旅人を実際にもてなすことが聖書で勧められていました(ローマ12:13)。旅人を中途半端に招き入れることは互いに害を及ぼすことになります。このことから私たちに適用するなら、見返りを期待することなく、その人のために親切にすることが求められています。ただゆるすだけではなく、渋々親切にするのでもなく思い切って親切にするなら喜びも増します。次にペテロはもてなし合うことの具体的な実践として、賜物を用いて仕え合うことを教えています。賜物は全てのクリスチャンに与えられています。これは自分のために使うものではなく、兄姉たちのために役立てるものです。自分のやりがいのある場所が奉仕ではありません。自分を高めたり、自分をアピールすることが奉仕ではありません。他の兄姉たちの益となることが奉仕です。賜物でもてなし合うのです。聖書がそう教えているように賜物が使われているかどうかを示す目安は、その奉仕によって皆が神を崇めているかどうかです。「語る」奉仕の人も、自分の主張ではなくキリストを語っているなら神が崇められるでしょう。それが「神のことばによってふさわしく語る」ことです。「奉仕する」人も自らの力で奉仕するのではなく「神が豊かに備えた力で奉仕する」なら神が崇められるでしょう。私たちは与えられた賜物の管理者です。その賜物の所有者は神であって私たちのものではありません。それを自覚するなら賜物を生かしてより仕え合うことができます。この教えに照らして、今の自分の奉仕がどういう位置にあったかをよく吟味して、この万物の終わりに、愛し合い、もてなし合い、仕え合いましょう。