2018年7月29日 ペテロの手紙第二 -あらゆる熱意を傾けて(1)-

こういうわけですから、あなたがたは、あらゆる努力をして、信仰には徳を、徳には知識を、
Ⅱペテロ1:5



講解説教No.3
Ⅱペテロ1章5-7節


 救いにおける素晴らしい約束をくださった神は、次に救われた者の責任について語られます。7つの徳を自分に加えなさいと命じられます。その中できょうは「あらゆる努力をして…加えなさい」との言葉に注目します(新改訳2017年版:「あらゆる熱意を傾けて」との訳)。「加える」も大切な言葉で、「コーラスの指揮者」という元の意味から来ています。ギリシャの大掛かりな演劇においてコーラスは欠かせないものでした。大金がかかる中熱心な市民が自費でコーラスの募集、支援、訓練のすべてを引き受けたそうです。演劇という高尚なことにすべてを惜しみなく注ぎ込むということから、あらゆる装備に対して責任を持つという意味に至りました。ペテロはこの言葉をあえて使い、神のご性質にあずかり、キリストに似る者だからこそ、ありとあらゆる熱意を傾けて、これらの徳を加えなさい、コーラス隊のために惜しまず経費を払うように、喜んで徳のためにすべてを費やしなさいと命じているのです。「あらゆる努力(熱意)」という言葉に対してパウロは「追求、ひたむきに」という言葉を使って、クリスチャンの生き方を追求するように教えています(ピリピ3:12,13)。熱意、追求…ペテロとパウロにはあって、やはり私たちにはないのでしょうか?そうではありません。彼らは単純に神の約束を信じていたから熱意をもって追求し続けることが出来たのです。私たちも神の約束を信じるなら同じようになるのです。約束を信じることができるためには、約束であり、光であるみことばに触れ続けることです。もし触れ続けるなら、みことばの光が差し込んで、約束を信じなかった罪を示される時が来ます。悔い改めることが出来れば、神が求める生き方を欲するようになります。すなわち、あらゆる熱意を傾けて徳を加えて行くことです。次週7つの徳を具体的に見て行きましょう。