2023年5月28日 説教テーマ「この世と調子を合わせてはいけません」

この世と調子を合わせてはいけません。むしろ、心を新たにすることで、自分を変えていただきなさい。そうすれば、神のみこころは何か、すなわち、何が良いことで、神に喜ばれ、完全であるのかを見分けるようになります。 ローマ12:2 ローマ人への手紙12章2節 クリスチャンが調子を合わせてはならない「世」とは、人間が神なしで幸せになるために築き上げたもののことを言います。そこにある社会、宗教、娯楽、思考様式、生活様式…それらが悪でなくても、神の栄光のためではないもの、己自身のためのものが「世」です。その世に対して、キリストにある私たちは世のものではありません。それは過ぎ去り、新しく造られた者として存在しています(Ⅱコリント5:17)。世と調子を合わせてはならないとは、原文からいうと、世と同じ鋳型にはめ込まれはならないということです「世を愛してはならない」と言い換えることもできます(Ⅰヨハネ2:15)。これは、世から離れて生きよということではありません。妥協せずに理想を追求することでもありません。この現実世界をどんな前提で生きるかということです。その前提とは、福音によってもたらされた救いに支えられて生きることほかなりません。建物の基礎が見えないように、救いにおける基礎も見えません。そこがいかに重要かということが、終末に生きる者にとってなおさら実感するでしょう。世と調子を合わせないで生活するためには、「心を新たにすることで、自分を変えていただく」ことが求められています。変えていただくということは、変えられなければならない、世の鋳型にはめ込まれつつある自分があるということです。「自らを変えることができない」自分を変えていただくことは信仰生活の基本です。可能な人だけ、特別な人だけということではありません。もし自ら変えようとするなら、神のみこころが何かを知ることはできません。変えられることがみこころだからです。その人は「神のみこころはこうだと思う」という自らの判断を越えられません。私たちは既に、自分を神のかたわらに置いて自由に使っていただく身です。そのように神を信頼し、神を尊重できるからこそ、神は変えてくださり、みこころをわかるように導いてくださるのです。自分を変えていただくことは「心を新 たにすること」で可能となります。それは自分の覚悟ではありません。心が変えられるように御霊の影響を受けるということです。今取り組んでいる課題や将来のことで、神のみこころを知ろうとしているなら、まず自分を神にささげましょう(傍らに置いて自由に使っていただく)。そして、変えていただくためにご聖霊の影響を受けることを許しましょう。そうすれば、神に喜ばれる、良いことが分かり、みこころを見分けることが出来ます。