2017年6月11日 ルカの福音書 ーイエスキリストとは誰か?ー

彼らはみなで言った。「ではあなたは神の子ですか。」すると、イエスは彼らに「あなたがたの言うとおり、わたしはそれです。」と言われた。
ルカ22:70


講解説教No.119
ルカ22章63~71節

 イエスはオリーブ山でサタンとの死闘の祈りを戦い抜かれました。逮捕時も敵に身をゆだねてみこころに進まれます。イエスを捕えた者たちはイエスをからかい、たたき、悪口を浴びせながら夜が明けるのを待っています。正式な裁判は夜が明けてからです。法廷で問われたことは「あなたは神から遣わされた救い主か」です。しかしイエスはお答えになりません。彼らにとってイエスがキリスト(救い主)かどうかはどうでもよく、有罪にする材料が欲しいのです。キリストが誰かという自分の人生を左右する真剣な問いかけでなければ、イエスから答えを頂くことは決してないでしょう。そのあと、イエスは決定的なことをお語りになります。「しかし今から後、人の子は、神の大能の右の座に着きます」これは答えではなく宣言です。彼らは「神のか?」と今一度問い、イエスは「あなたがたの言うとおり、わたしはそれです」とお答えになりました。イエスを問いただし決定的な材料を得たと思っている敵たち。しかしこの裁判において実は、イエスが彼らに対して、「わたしが救い主と答えたら、それを信じるのか?わたしが神の子かと問うが、どう思っているのか、そう信じるのか、拒むのか?」と終始彼らが問われているのです。「神の存在は認めるが、イエスキリストは何なのか?」「キリストを信じるとどんな良いことがあるのか?」と、自分本位な動機で問うたものは、実はイエスから問われていることを知ってください。もちろん、その動機ではイエスから回答は来ません。しかしイエスから真剣に問われていることに気づいた人は幸いである。あなたはどうですか?イエスが救い主であるならその救いを得たいと本当に願っていますか?或いはキリストをまことの神として礼拝し、従う者なろうとしていますか?真剣にその問いを自分になげかけ、その答えによって自分が新しく変えられることを受け入れる覚悟がおありですか?