2018年7月22日 ペテロの手紙第二 -すばらしい約束-

その栄光と徳によって、尊い、すばらしい約束が私たちに与えられました。それは、あなたがたが、その約束のゆえに、世にある欲のもたらす滅びを免れ、神のご性質にあずかる者となるためです。
Ⅱペテロ1:4


講解説教No.2
Ⅱペテロ1章4節

 第一の手紙に続く第二の手紙は「偽教師の問題」に関する内容です。彼らに惑わされないように、自分たちが受けた尊い信仰を大事にし、そこに踏みとどまるようにと書いたのです。手紙の特徴として、「恵みと平安」が読者たちの上に注がれるための道筋が示されています。恵みと平安は「神とイエスキリストを知ることによって」来ます。キリストを知ることというのは手紙の最後まで一貫して書かれています。ここで語られている「知る」という言葉は、勉強や仕事などで学んで知って行くといういわゆる「知識」と違います。知識は知識でも、知りたいという方向に常に深く進んでいく、そういう知識なのです。イエスキリストをもっと知りたい、知れば知るほど恵みと平安が一層増えるのです。他の学問は新しい技術、新しい知識、新しい能力をもたらします。しかしイエスキリストの知識だけが人間の必要とする恵みと、人間の心が求めている平安をもたらすのです。イエスを知ることによって恵みと平安が豊かにされる理由が3節に書かれています。イエスを知ることによって、イエスの神としての御力が私たちに与えられるから恵みと平安が豊かにされるのです。キリストは神の「栄光」の輝きであり、神の本質の完全な現われです(へブル1:3)またそのキリストは言葉にも行いにも完全なお方であることを「徳」という言葉で表しています。このお方が私たちを召してくださったのです。一方的に召してくださった神は、必ず目的を成し遂げる力を持っています。ですから、キリストを信じて知ったのであれば、その人の内側にある神のいのちが、その人の生活を変えます。まず心と思いが変えられ、言葉が変えられ、やがて行動が変えられます。キリストを知ることにより神のいのちと力が働くからです。ですから、まず「主を知りたい」という願いを抱くことが出来るように祈りましょう。