2015年4月12日 もっと祈ってください

また、もっと祈ってくださるよう特にお願いします。それだけ、私があなたがたのところに早く帰れるようになるからです。
ヘブル13:19


ヘブル人への手紙13章18-19節

(4月8日祈り会説教より 申命記9章)

9章で伝えているモーセのメッセージは、自らの正しさに対して誇る危険性を警告しています。カナンの地について、8章では「何一つ足りないもののない地」と語られたのが、9章では「だれがアナク人に立ち向かうことができようか」(2)と厳しい困難に直面する地として語られています。自分の力で戦い切ることのできない相手と直面することが伝えられたのですが、同時に、主が先頭に立って戦われることが語られました(3)。主がカナンの地の人々を追い出されるのですが、そのとき心の中で「私が正しいから、主がこの地を得させてくださった」と言ってはならないことが警告されました。彼らが約束の地を得られたのは、これらの国々が悪いため(の神のさばき)と、アブラハム、イサク、ヤコブになさった誓いを果たすためです(主の契約)。民自身の正しさ、心のまっすぐさなど無関係です。事実彼らの心は正しくもまっすぐでもありません。むしろ彼らは「エジプトの地を出た日から、この所に来るまで…主に逆らいどおし」の罪人です。モーセのとりなしがなかったら、神に消し去られていたのです(9:14)。そんな彼らに約束の地が与えられるのは主の恵みとあわれみです。神が民を選び、神が道を開き、乳と蜜の流れる豊かさを与え、神が敵を征服し、民を赦し…恵みとしか言いようがありません。ここに徹底的な恵みの福音を見ることができます。パウロも「神の恵みによって、私は今の私になりました」(Ⅰコリント15:10)と言い、「最も小さい者…神の教会を迫害した…」と罪を痛いほど認めていました。罪赦された罪人となった自らの姿を知っている人は、主の恵みによってのみ生かされていることを知っています。